温泉枯渇により閉鎖となった廃ホテル:八丈温泉ホテル(東京都八丈町)

温泉の枯渇によって閉鎖となった廃ホテル

八丈島は1970年代に訪れたハワイブームの恩恵で、ハワイに行くことのできない人たちが八丈島にこぞって訪れていた時代があった。

さすがに東京から遠く離れた島ということもあってリゾートを満喫できる場所であったが、そのブームも今ではまったく感じることができなくなってしまった。

そのおかげで島内のホテルも廃業を決めたところが多かったそうだが、八丈温泉ホテルの廃業理由は少し違っていて、温泉が枯渇したことによるものであった。

またホテルの工事中に縄文時代の遺跡が2度も出土したという変わった経歴で知られている。
現在もその遺跡の存在は残されているものの、閉鎖されたホテルの敷地内にあり、しかも埋め直されたので見ることはできない。

倉輪遺跡と名付けられてはいるが、遺跡があったことを示す小さな看板が立てられているだけである。

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八丈島のリゾートホテルらしい大型、高級感のあるホテル

同島内にある八丈国際観光ホテルもそうだったが、規模としては非常に大型であり当時としては高級感のあるホテルだった。
開業当時に訪れた人の話を聞いたり、ブログの情報を漁ったりしていると当時はお金持ちが泊まるホテルだった、という印象だ。
現在は門が閉じられており、道路側からしか、その姿を見ることができない。

ホテルは太平洋に面しており、部屋からの眺望はさぞかし絶景だっただろう。その景色は部屋に入らずとも、ホテルロビーの窓から確認することができた。
増改築を繰り返したホテルというふうに聞いているが、確かに内部は迷路のようになっており、ちょっと気を許すと迷ってしまいそうな構造になっている。

そしてこのホテルの目玉といえばプールとジャングル風呂と呼ばれたジャグジーの存在だ。
海の近くの廃虚であるにもかかわらず、保存状態が比較的いい状態で残されており、ジャグジーそのものはもちろん、洗面化粧台の鏡までしっかり残っていた。
族にほとんど荒らされていないというのが、保存状態のいい理由だろう。

所在地

都道215号線八丈一周道路を走り、峯ヶ郷付近の路地を海側に入ると廃虚の見える道路に到着する。
細い道であることと、整備されていないようなので注意深く走ったほうがいいだろう。

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