世界遺産の中にある廃虚:中城高原ホテル(沖縄県中城村)

沖縄県中城高原ホテル廊下

ホテル廃墟の中でも最大規模。沖縄県の廃墟と言えばココ

沖縄県本島の廃墟は訪れたタイミングでも、解体がかなり進んでおり、訪れる予定だったところも解体中だったりと、実際にネット上で上がっている場所に行くことはあまりできなかった。
その中において沖縄県最大とも言われるこの中城高原ホテルは、そんなことも特に感じさせること無く、山上の主のように鎮座していた。
沖縄県で最大であるこの廃墟は、ホテル廃墟としても国内最大である。
日本三大廃墟というものを並べるのであれば、長崎県の軍艦島、兵庫県の摩耶観光ホテルが挙げられるが、3つ目はどれにするかという話になった場合、この中城高原ホテルが挙げられてもおかしくはないだろう。ちなみにこの他に日本三大廃虚と呼ばれるものを挙げるとすれば化女沼レジャーランドがあるが、つまりそれだけ有名ということでもある。

世界遺産である中城城跡の敷地内にあり、城跡側から見ようとした場合、入場料を支払って中城城跡に入る必要がある。
受付のある管理事務所側から入り、そのまま進むと中城城裏門。ここから城の見学が始まるわけだが、三の郭、二の郭、と奥に進んでいき、一番奥にある正門(かつてはこちら側が真正面だったのだろう)に到達する。
中城高原ホテルの外観はこの位置から確認することができる。

余談だが、中城城跡もなかなかの見ごたえがあるのでこちらもぜひご覧頂きたい。
一見すると中城城自体が世界遺産登録されているように思われることが多いが、これは誤解で沖縄本島にかつて存在していた「グスク」と呼ばれる城跡そのものが世界遺産となっている。
中城城はそのうちの一つであり代表的なものとして捉えられているようだ。

オープンすることなく廃墟化するに至った経緯

歴史を見てみると、戦後1955年に中城城跡が琉球政府文化財保護委員会より重要文化財として史跡・名勝として、指定を受けることになったが、このことが発端で建築されることになったホテルだ。
このことは政治問題にもなったそうだが、紆余曲折を経て、1970年前半に建築開始。1975年の開業を目指していた同ホテルは、建築業者の倒産によってホテルの開業ごと幕を下ろすことになる。その後、放置され現在に至っている。

廃墟としてはとても大味。施設類がほとんどない

中にはいってもホテルらしい設備などはほとんど見当たらない。いわゆるそのほとんどがスケルトンになってしまっていた。ごく一部、ボイラーの設置や南国らしいオブジェ、バスルームなどは確認することができたものの、どちらかと言えば、地元の族が入り込んだ落書きがたくさんあるような場所だった。
規模の割に廃墟としてはかなり大味な感じであるため、少々拍子抜けしてしまったものの、最深部に行くと、語弊を恐れずに言えば強力な薬物をキメて描いたと思われる落書きを数点見ることができる。
見ただけで普通の精神状態で描かれたものではないことがわかる代物だ。兎にも角にも中城高原ホテルは、すっかり地元の不良たちのたまり場になっていた、ということくらいは想像がつく。

所在地

本文中の説明の通り、世界遺産である中城城跡の敷地内にある。
那覇空港または那覇市街地から沖縄自動車道を北上し、北中城インターチェンジで降りたあと、10分ほどで到着する。

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中の人は廃墟7割、離島1割、珍スポ1割、モデル撮影1割で構成されていると思われるフォトグラファー。廃墟好きをこじらせていろんなアイテムを作って遊んでます。